アラベラ

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JUN 2022 Next

 

あらすじ

1860年のウィーン。退役騎兵大尉のヴァルトナー伯爵夫妻は、金もないのに年頃の2人の娘を連れて豪勢なホテル住まいをしている。都会での派手な生活に加え、わずかな蓄えも博打狂いの伯爵がすってしまい底をつくが、家族は美貌の姉娘アラベラに金持の結婚相手を見つけることに一縷の望みを繋いでいる。

 

第1幕

ヴァルトナー伯爵一家が滞在するホテルの一室

ヴァルトナー伯爵が博打に行った隙に、伯爵夫人は怪しげな女占い師を部屋に引き入れて、ウィーンでの将来を占ってもらっている。女占い師はトランプ占いで、伯爵が賭けで破産することや箱入り娘のアラベラに結婚相手が出来ること、しかしそれを妹に邪魔されるだろう……などと、胡散臭い予言を次々並べ立てる。占いの結果に一喜一憂する夫人達を尻目に、借金取りが請求書を持ってやって来る。男の振りをしたズデンカは、手なれたもので次々あしらって追い返す。夫人と女占い師が別室に消えると、アラベラを愛する若い軍人のマッテオがやってくる。ズデンカは親友のマッテオを喜ばせるためにアラベラの手紙を代筆していたのだが、彼は熱っぽい手紙の文面と違う普段のアラベラのつれない態度に絶望して自殺をほのめかす。

入れ替わりにアラベラが登場。ズデンカはマッテオを愛しているが、彼を救うためにアラベラとの仲を成就させようとする。しかしアラベラは、家族を破産から救うためには相手が金持ちでなければ結婚出来ない。ふと彼女は、今朝道で見かけた立派な身なりの異邦の旅人を思い出す。アラベラが恋へのあこがれを切々と歌うと、ズデンカも歌い美しい二重唱になる。

そんな時、アラベラの取り巻きの一人エレメール伯爵がそりに乗ってやってくる。今夜開かれる舞踏会に誘いに来たのだ。エレメールが居なくなると、アラベラは今朝の旅人を窓の外に見かける。

ヴァルトナー伯爵と夫人が帰って来る。いよいよ無一文となった伯爵は、破産から逃れるために、かつて軍人時代に仲が良かったマンドリーカという富豪にアラベラを嫁がせる話をする。ちょうどその時、召使がマンドリーカの名刺を持って現れる。喜ぶヴァルトナーだったが、招き入れたマンドリーカは、彼の知ってる男ではなかった。先代のマンドリーカは亡くなり、その甥が後を継いでいたのである。

がっかりするヴァルトナーに、マンドリーカは彼が来た理由を語る。ヴァルトナーが叔父の気を引くために送ったアラベラの写真を見て、一目ぼれして求婚するためにやって来たというのだ。ヴァルトナーはちゃっかりマンドリーカから金をせしめると、ご機嫌になりアラベラに紹介することを請合う。

ズデンカが入ってくるが、臨時収入を得て浮かれきったヴァルトナーは賭博に出かけてしまう。ズデンカが呆れていると、マッテオが再び忍んできて彼女の心をかき乱す。

最後にアラベラが登場し、あの旅人を思いつつメランコリックなアリアを歌うと、ズデンカとともにいさんで外出する。

 

第2幕

舞踏会の会場

ウィーンで夜毎開かれている御者舞踏会(フィアカーバル)のダンスホールに続く広間。

アラベラはあこがれていたあの旅人、マンドリーカが自分に求婚するために現れたことに驚くが、わざと素っ気無い態度を取る。しかし、マンドリーカの素朴な心情にほだされ、彼の求婚を受ける。愛の二重唱。

人気歌手フィアカーミリが現れ、アラベラを賛美する陽気な歌を歌う。

アラベラは独身に別れを告げるために、彼女に求婚していたエレメール、ドミニク、ラモーラルの3人と踊る。しかしマッテオはどうしてもアラベラを忘れられない。ズデンカはやむを得ず、自分が姉の身代わりになって彼を慰める決意をし、マッテオにアラベラとの逢瀬を手引きする。それを偶然耳にしたマンドリーカは、あわてて2人を捕まえようとするが逃げられてしまう。半信半疑のマンドリーカの元に、アラベラの手紙が届けられる。マドリーカはアラベラの裏切りを確信して自暴自棄になり、フィアカーミリとともに恋人をなじる荒々しい歌を歌い踊り、大騒ぎになってしまう。

 

第3幕

ヴァルトナー伯爵が滞在するホテルのロビー

前奏曲(これは『ばらの騎士』第1幕へ前奏曲と同じく、愛を交わすズデンカとマッテオの情景を描写した音楽である)。

ひと気の途絶えた深夜のロビー。ややあって忍んでいたアラベラの部屋から出てきたマッテオは階段を降りて来るが、ちょうど舞踏会から帰ってきたアラベラと出くわし驚く。ついさっきまで愛し合ったズデンカをアラベラと思い込んでいるマッテオは、アラベラのそっけない態度が信じられず口論になる。

揉めている2人のところに、舞踏会の連中を引き連れたマンドリーカが現れ、2人のただならぬ様子を邪推する。ヴァルトナーはマンドリーカの無礼に憤慨して、彼に決闘を申し込む。

その時ズデンカが出てきて、自分のしでかした全てを告白し、ドナウ川に身投げすると叫ぶ。妹を優しく抱きしめるアラベラ。一同はズデンカの献身的な愛に打たれ、マッテオも初めて見る少女の姿のズデンカに心惹かれる。

アラベラは喉が渇いたといい、マンドリーカの従者にコップ一杯の水を頼むと部屋に引っ込む。

激しい自己嫌悪に駆られるマンドリーカを残して人々が去ると、やがてアラベラが階段をゆっくり降りてきて、マンドリーカにコップを差し出す。これはマンドリーカの故郷に伝わる、求婚を受け入れる際の風習である。マンドリーカは幸福に酔いしれ、水を飲むとコップを叩き割り、愛を誓う。恋人たちが抱き合ううちに、幕となる。

 

第 1 幕 - 60 分
休憩 - 25 分
第 2 幕と第 3 幕 - 95 分

プログラムとキャスト

ヴァルトナー伯爵:ヴォルフガング・バンクル
アデレード:マーガレット・プラマー
アラベラ:カミラ・ニールンド
ズデンカ:サビーネ・ドゥヴィエイユ
マンドリカ:ミヒャエル・ヴォレ
マッテオ:ミヒャエル・ローレンツ
音楽監督:クリスティアン・ティーレマン
演出:スヴェン=エリック・ベヒトルフ
舞台:ロルフ・グリッテンベルク
衣装:マリアンヌ・グリッテンベルク

フォトギャラリー
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ウィーン国立歌劇場

 

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その他、ヨーロッパ内(パリ、ミュンヘン、ミラノその他)のオペラ、コンサートのチケットも確実のに手配いたします。

ご予約いただいたチケットはEチケットとなります。もしもEチケットが届かない場合は、メールでお知らせください。

又、ウィーンで開催されるクラシックコンサートは勿論、ご希望であればオペラ座近くのホテルやレストランのご予約も可能です。

連絡先

住所:Wohllebengasse 6/2,

1040, Wien

電話:+43 19688622

メール  : office@vienna-concert.com 

 

 

公共交通機関

地下鉄: U1、U2 、 U4
トラム: 1 、 2、D 、62 
バス: 59A
停車駅:カールスプラッツ/オペラ Karlsplatz/Oper
タクシースタンドが近くにあります。又、公演終了時にはタクシーが劇場前に待機しています。ホテルまでのお帰りがご心配な方にはタクシーのご利用をお勧めします。



歴史


ウィーン国立歌劇場はウィーン造形アカデミーの建築家アウグスト・シカート・フォン・ジッカルツブルクとエドゥアルト・ファン・デア・ニルが共作で設計し、1869年5月25日、当時の皇帝フランツ·ヨーゼフと皇后エリザベートの存在下で、モーツァルトの「ドン・ジョバンニ」により盛大にこけら落としが行われました。

 

フランツ·フォン·ディンゲルシュテット(劇場支配人・詩人)、ヨハン・ヘルベック(指揮者・作曲家)、フランツ・ヤウナー(演出家・劇場支配人)、ヴィルヘルム・ヤーン(指揮者)などの芸術的影響を受け、オペラ座の人気は益々高まっていきました。1897年に総監督となったグスタフ・マーラーは、古い上演システムを改新し、新しい舞台芸術を取り入れ、新世代歌手を積極的に起用するなどの第一次改革を行い、その後後継者たちにも引き継がれていきました。

又、マーラーはそれまでオペレッタを上演しなかったオペラ座にヨハン・シュトラウスの「こうもり」を正式なレパートリーとしました。

 

20世紀になると、総監督のリヒャルト・シュトラウスの「ナクソス島のアリアドネ」(1916年10月4日)や「影のない女」(1919年10月10日)の初演が行われます。

 

第二次世界大戦中、1938年から1945年年間はオペラ座暗い時代を迎えます。ナチスの下で多くの団員が追放・殺害され、様々な作品が上演禁止になりました。

1945年3月12日、連合軍の爆撃により舞台は破壊され、建物は火災に遭います。その後、ウィーン・フォルクスオーパーやアン・デア・テアーターウィーン劇場が仮の拠点となり、1955年11月5日カール・ベームによる「フィディオ」の上演で再開を果たします。

1956年に芸術監督に就任したヘルベルト・フォン・カラヤンはイタリア語やその他の外国語作品もドイツ語による上演を行ってきたそれまでの慣例を破り、原語上演の方針を導入し、これはその後ドイツその他の大劇場にも波及しました。

 

今日ウィーン国立歌劇場は、多大なレパートリーが故世界で最も重要なオペラ座の一つとみなされています。

 

2010年9月1日以来、音楽監督はフランツウェルザー=メスト、音楽総監督はドミニクマイヤー。

© Bwag/Commons
© Wiener Staatsoper
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